皆さん、こんにちは。Aiです。
せっかくお迎えした金魚が、数日もしないうちに元気がなくなったり、理由も分からないまま星になってしまったり……そんな悲しい経験はありませんか？
「金魚は昔からいる身近な魚だし、丈夫で簡単」と思われがちですが、実は飼い始めの数日間こそが、一番難しいタイミングです。
ここでの扱いを少し間違えるだけで、一気に寿命を縮めてしまう繊細な一面を持っています。
でも、安心してください。
失敗の原因は「技術不足」ではなく、「良かれと思ってやったこと」や「ほんの少しの知識不足」であることがほとんどです。
今回は、初心者が必ずと言っていいほどつまずく「5つの失敗」についてお話しします。
これさえ避ければ、金魚の生存率は驚くほど変わりますよ。
【失敗1】「水作り」をしていない水槽にすぐ入れてしまう
金魚を迎えるときは、すぐに水槽に入れず、まず「水を育てる」ことが必要です。
なぜなら、カルキを抜いただけの新しい水道水には、金魚にとって必要な「ろ過バクテリア」が存在しないからです。
金魚のフンや尿からは「アンモニア」という猛毒が発生します。
本来であれば、水槽内に住み着いたバクテリアがこれを無害な状態へ分解してくれるのですが、セットしたばかりの水槽には、このバクテリアがいません。
バクテリアがいない状態で金魚を入れると、数日以内に水が白く濁ったり、金魚が水面でパクパクしたりと、中毒症状を起こしてしまいます。
理想の対策： 金魚を迎える一週間ほど前から、水を入れてフィルターを回しておく。
当日迎える場合：市販の「バクテリア剤」を活用し、毒素を分解できる環境を整える。
「魚を入れる前に、水を育てる」。
この意識を持つだけで、最初の死亡事故は劇的に減ります。
【失敗2】小さな水槽に金魚を「入れすぎ」てしまう
水槽のサイズに対して、金魚の数は「少なすぎるかな？」と思うくらいに抑えましょう。
「まだ体が小さいから大丈夫」「たくさんすくえたから全部飼おう」という油断は禁物です。
実は金魚は、体のサイズの割にたくさんフンをするため、水を汚すスピードが非常に早い魚なのです。
狭いところにたくさんの金魚がいると、以下の悪循環が生まれます。
1. 水中の酸素が不足する
2. 汚れを分解する力が追いつかなくなる
3. ストレスで免疫力が落ち、病気にかかりやすくなる
大切なのは「匹数」ではなく「水量」です。
一匹あたりに十分な水を確保してあげることで、水質は安定しやすくなります。
「水槽がちょっと寂しいかな？」と感じるくらいの余裕がある方が、結果として金魚は元気に長生きしてくれます。
【失敗3】金魚鉢など「小さすぎる容器」で飼う
初心者の方こそ、金魚鉢ではなく、ある程度の大きさがある水槽（幅30cm〜45cm以上）を選びましょう。
「金魚といえば金魚鉢」というイメージがありますが、水量が少ない容器は管理が非常に難しいです。
水温変化： 夏や冬の気温変化がダイレクトに水温へ影響する。
水質悪化：わずかな食べ残し一つで、水全体が汚染される。
酸素不足：水面が狭い容器は酸素が溶け込みにくく、酸欠になりやすい。
水槽の水量が多ければ多いほど、水温や水質の変化はゆっくりになります。
多少のエサのやりすぎなどのミスがあっても、水量があれば金魚が耐えてくれる「余裕のある環境」を作ることが、成功の秘訣です。
【失敗4】フィルター（ろ過装置）の掃除方法を間違える
フィルターの掃除は、水道水でゴシゴシ洗わず、「飼育水ですすぐ程度」に留めてください。
多くの人が誤解していますが、フィルターはゴミを消す装置ではなく、「水をきれいにするバクテリアが住む家」です。
ここで致命的なのが、「フィルターのスポンジを水道水で洗ってしまう」こと。
水道水に含まれる「塩素（カルキ）」には殺菌作用があるため、せっかくフィルターに定着したバクテリアを**全滅させてしまいます。
フィルター掃除の際は、以下の手順で行いましょう。
1. 水換えの時に、水槽から汲み出した水（飼育水）をバケツに入れる。
2. その中で、フィルターのスポンジを軽く揉み洗いする。
汚れを完全に落とそうとせず、目詰まりが解消されればOKです。
この仕組みを理解するだけで、水質の安定感はぐっと増します。
【失敗5】可愛くてエサを「あげすぎ」てしまう
エサやりは「1日1回〜2回」、数分で食べ切れる量を与え、常に「腹八分目」を心がけてください。
人が近づくと「エサちょうだい！」と寄ってくる姿は可愛いですが、ここでグッと我慢が必要です。
実は金魚には「胃」がありません。
食べたものは留まることなく腸へ送られるため、食べすぎは即、消化不良に繋がります。
転覆病：消化不良でお腹にガスがたまり、体が浮いて潜れなくなる病気になりやすい。
水質悪化：食べ残しや多すぎるフンが腐敗し、猛毒のアンモニア発生源になる。
「ちょっと足りないかな？」と感じるくらいが、実は一番健康的です。
金魚は数日絶食しても死にませんが、食べすぎは数日で命取りになることがあります。
愛するからこそ、エサの量は厳しく管理してあげましょう。
まとめ：正しい知識で金魚と長く暮らそう
最後に、今回ご紹介した「5つの失敗」を振り返りましょう。
1. 水を作らずに入れてしまう→ バクテリアがいない水は危険！
2. 入れすぎてしまう→ 水量に余裕を持たせる。
3. 小さすぎる容器で飼う→ 初心者は30〜45cm水槽から。
4. ろ過を甘く考える→ フィルターは水道水で洗わない。
5. エサをあげすぎてしまう→ 胃がないので消化不良に注意。
金魚は、正しい環境で大切に育てれば、10年以上も私たちに寄り添ってくれる素晴らしいパートナーです。
今回お話しした基本を意識するだけで、金魚飼育の失敗は驚くほど減らせます。
ぜひこの5つのポイントを守って、素敵な金魚ライフを楽しんでくださいね！
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